ガラスの知識、CPマーク

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防犯ガラスの強さと侵入時間

最初のページで、家への侵入は「侵入口は61%が窓。」と説明しました。そして、「ガラス破りが44.4%、」というデータもご紹介しました。

ガラスの強さ

 では、いろいろあるガラスの中で、どのガラスがどの程度の強さを持っているのでしょうか。警察庁が実験したデータがありますのでそれを参考に並べてみると右のようになります。
一般的なシングルガラスは、わずかに数秒。イメージ的に強いと思われている網入りガラスでもわずかに13秒程度で1カ所のガラスを破壊して、クレセント(窓専用の錠前の呼称)を開けることが出来ます。
それに対して、防犯ガラスになると、警察庁の実験では約32秒程度かかり、2カ所に鍵がかけられていると、その倍の時間が必要になってきます。

ガラスの価格

もっとも良い物は価格に比例しています。
今は主流となったペアガラスは、1m2当たり約18,000円程度のガラス代ですが、防犯ガラスになると28,000円程度に上がり、防犯ペアガラスになると、48,000円にまで跳ね上がります。
これを1戸の住宅に置き換えると、一般的なペアガラスを、防犯ペアガラスにかえるだけでも、差額が10,000円/m2ほどですから、大雑把に20万円程度の出費となります。
(注:窓の大きさは各戸各様なので、窓の面積20m2としたえいやーの算定ですが・・・)  断熱性にお金をかけるべきか、防犯を重視すべきか、なかなか悩ましい部分ですね。
注:ガラスの価格は、あくまでも参考値です。個々の住宅会社により価格はことなります

防犯ガラスもいろいろ

防犯カラスのページを見ていると、よく「ミル」という単位が書かれています。「防犯ガラスに使われているミルって単位はどういう単位?」という疑問も出てきますね。ここで防犯ガラスの強度について、少し説明を追加しておきます。

ミルとは長さの単位で、
1ミル=0.001インチ=約0.025mmです。

そして、防犯ガラスもたった一枚の厚みしか種類がないのではなく、たとえば日本板硝子の防犯ガラス「セキュオ」を例にとると、下のようなものが販売されています。

また、どの程度頑丈なのか、と言う点についてはメーカーも曖昧で、厚いものになるほどガラスを打ち破る時間が長くかかるという相対的なものしか書かれていません。
それはそうですね。ドロボウによってもガラスの打ち破りに個人差はあるでしょうし、オリンピックをやっているわけではないですから、最短時間を競う競技があるわけでもありません。

ただ、中間層の厚みが増すほどガラスは割れても、中の中間膜が粘りだし、なかなか大きく開口出来ない。そのためにガラス破りの時間が長くかかる、というのが防犯ガラスの中間層の機能ですから。

どれが良いのか上を見ればきりがありませんが、日本板硝子の資料では、セキュオ30や60がどちらかというと住宅用。セキュオ90やSPが店舗や事務所用途といった表現で提案しています。
ちなみに一般的な掃き出し窓の大きさは、幅1.6m、高さ2.0m程度なので、面積は約3.2m2前後ということになります。

防犯部材は、CPマーク

右のマークは CPマーク、あるいはCP認定品というもので、平成14年の11月に警察庁、国土交通省、経済産業省、建物部品関連の民間団体で設置された防犯性能試験に合格した建物部品にのみに貼られるシールで、次のような基準です。
『一般に、侵入に5分以上かかれば約7割の犯人が侵入を諦めるとされていることから、その5分に耐えうることを基準に定められています。』
もちろん、泥棒さんのテクニックと、防犯の技術はいたちごっこで、これをしたら万全、というものはありませんが、CPマークのあるドアやサッシ、面格子、シャッター、鍵等は、一定の防犯試験をクリアした商品ですから、防犯を考えるときはメーカーのカタログを取り寄せ、一通り目を通しておいて損は無いですよ。
ただ、この手の認定品はすべてそうですが、付けたから絶対ではありませんよ。
あくまでも『5分間破られない』という条件ですから。

文中の価格については、少し古いデータなので参考程度にしてください。
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