【お断り】説明しているデータは、10年ほど前の少し古いデータです。現在はこのような統計は公開されていないようです。
ただ、日本の産業構造はそう大きくは変わっていないので、住宅業界の産業構造を知る上で非常に興味深いデータだったので、そのまま使用し、説明をしています。
注:現状は、高齢化による廃業等々で、小さな企業が減っていく傾向だと思います。
ネットで検索していたらおもしろいデータを見つけたのでご紹介しておきます。国の委託を受けて、かし保険の全国データを分析したものからですが、このデータの中に、年間施工棟数とその会社数が出ていたので、こちらで加工して分析してみました。
元データは、右表の下にある「年間施工棟数」「建設業」「宅建業」「合計」の4つの欄だけです。
これだけではわからないので、「平均施工棟数・推定」を「年間施工棟数」の値の4割付近と考え、「合計」に掛けると、その規模の会社の「合計施工棟数」が推定できます。そこから、各企業規模の市場占有率・・表の右端の「割合(%)」を出して見ました。
ただし、この元データは戸建て住宅も建売住宅もマンションも、賃貸住宅も全て含みます。要は全ての新築住宅の数量ですから、戸建て住宅になると少し比率は変わると思いますが、このデータから推定できたことは・・・。
表の一番右側「割合(%)」を見ていただくとわかりますが、
大手、準大手が全体の4程度を建てている。
中堅クラスの会社が23%程度を建てている。
年間施工棟数100棟未満の小企業と10棟未満の零細企業が、全体の35%を建てている。
年間施工棟数2〜30棟の場合、社員が数人いれば可能ですし、年間施工棟数10棟未満は、ほとんど一人でも可能です。(社長一人と事務員一人で、年間数棟〜10棟は可能。この場合、設計は外部に委託)
まだまだ、中小、零細企業の建てる割合が多いですね。
注:現状は、高齢化による廃業等々で、小さな企業が減ってく傾向だと思います。
注:マンション供給は大手、準大手が圧倒的に多いので、このデータはそれも含まれているため、戸建て住宅に限定すると、たぶん、大手、準大手がの割合が減り、小企業、零細企業の割合が増えるものと思います。
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