問題は解決するためにある

 

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大好きな言葉

 会社を倒産させてから1~2年後、ショッピングセンターに出店する数十件の専門店の内装工事を統括するような仕事をしていました。この仕事は、デベロッパー、本体を建設しているゼネコン、専門店の出店者、専門店の内装業者の間を調整するような仕事だったのですが、ある時、いろいろな利害関係からにっちもさっちもいかない袋小路に入って悩んでいたときの事でした。私が倒産させた会社に勤めていた元社員も同様に、私が勤めている会社に出入りしていましたが、その時、この人が思いがけないことを言ってくれました。

「堀さん。何を悩んでいるんだよ。問題は解決されるためにあるんだよ。」という一言です。

 そのとき、私はこの言葉でハッとした記憶があります。
そうか。思い悩むよりも、何が問題かを整理し、ひとつひとつを解決していけば良いんだ。
それに、問題が解決されなかったら、ショッピングセンターもオープン出来ない。
オープン出来ないショッピングセンターなんて聞いたことがない。
どんな問題でも、誰かが何らかの方法で解決していたのだろう・・・
と、考えると妙に気持ちが楽になり、肩の荷が下りたような気持ちになったものです。

 この言葉は、その元社員が考えた言葉ではないだろうとは思っていましたが、この項を書くとき、この言葉の出所を調べていると、その言葉は、「日本興業銀行の頭取、会長を務め、「財界の鞍馬天狗(くらまてんぐ)」と呼ばれた中山素平氏」が言った言葉のようです。

 それ以来、なにか大きな問題があると、常にこの言葉を思い返しています。

 そう。解決出来ない問題は無いと・・・
なにか解決の糸口があるのだと・・・・

 でも、それ以上に良かったことは、問題を重い荷物として背負う義務感や悲壮感、閉塞感が無くなったことなのです。

 ある人が、「堀さんは問題を喜んでいるんじゃないの」といった事があります。ある面でそうなのかも知れません。でも正しくは、問題が苦にならない、ということでしょう。
どんな問題も、誰かが解決するために横たわっているのだ。
そして、必ず解決されるのだ。
クロスワードパズルのように問題が難しければ難しいほど、どこからに糸口が隠されているのだ。という風に考えると、問題と言うのは、実は苦しいものではないのです。

 問題に悩み、問題に苦しみ、解決の糸口が見つけられない。
そんなときは、この言葉を思い出すと良いかも知れませんね。
自分が抱え込んでしまうから糸口が見えなくなり、悩むのです。
傍観者のように客観的に事実を見つめたとき。
自分の見栄や世間体、感情を消し去ったとき。
問題解決の糸口は見えてくるようになると思います。
 問題は解決するためにある。
私の大好きな言葉のひとつです。

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